2025年4月28日

【長期使用レビュー】M2 MacBook Airは今でも買いか?1年使って分かったこと

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【長期使用レビュー】M2 MacBook Airは今でも買いか?1年使って分かったこと

a person in black blazer sitting on the floor while using macbook

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【長期使用レビュー】M2 MacBook Airは今でも買いか?1年使って分かったこと

2023年に登場し、そのデザイン刷新とM2チップ搭載で大きな話題を呼んだMacBook Air。発売から2年以上が経過し、後継モデルの噂もちらほら聞こえてくる今日この頃、「実際のところ、M2 MacBook Airって今でも『買い』なの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

私自身、発売当初からM2 MacBook Air(ミッドナイト、メモリ16GB、SSD 512GB)をメインマシンとして約1年間、仕事からプライベートまで文字通り毎日使い倒してきました。

この記事では、長期使用を経て見えてきたM2 MacBook Airのリアルな実力、メリット・デメリット、そして1年経った今だからこそ言える「どんな人におすすめできるのか」を、忖度なくレビューしていきます。

結論:多くの人にとって、M2 MacBook Airは今でも十分「買い」である

まず結論から述べると、多くの一般的なユーザーや特定のクリエイティブ用途までであれば、M2 MacBook Airは今でも非常に魅力的で「買い」な選択肢だと断言できます。

もちろん、最新のM4チップ搭載モデルが登場したので状況は変わるかもしれませんが、現時点での性能、デザイン、バッテリー持ち、そして価格(特に整備済み製品やセール時)のバランスは依然として高いレベルにあります。

ただし、全ての人にとって最適解とは限りません。この1年で見えてきた注意点や、より上位モデルを検討すべきケースも存在します。詳しく見ていきましょう。

1年間使い続けて感じたM2 MacBook Airの魅力(メリット)

1. 秀逸なデザインと圧倒的な携帯性

  • 薄くて軽い、美しい筐体: M1モデルから大きく変わったフラットなデザインは、1年経っても全く古さを感じさせません。薄さ1.13cm、重さ1.24kgというスペックは、カバンに入れて持ち運ぶ際にその恩恵を日々実感します。特にカフェや外出先での作業が多い私にとって、この携帯性は最大の魅力の一つです。
  • MagSafeの復活: 充電ポートがMagSafe 3になったことで、ケーブルに足を引っ掛けても本体が落下するリスクが減りました。地味ながら安心感があり、充電も簡単。USB-Cポートが2つフリーになるのも嬉しいポイントです。
  • 豊富なカラーバリエーション: スペースグレイ、シルバー、スターライト、ミッドナイトの4色展開。私はミッドナイトを選びましたが、深みのある色合いは非常に所有欲を満たしてくれます。(ただし、指紋の付着については後述します)

2. 日常作業では十分すぎるパフォーマンス

  • M2チップの実力: 私の主な用途は、ブログ執筆、Webブラウジング(タブ常時10個以上)、Officeソフトでの資料作成、簡単な画像編集(Photoshop/Canva)、時折の動画編集(Final Cut Proで10分程度のFull HD動画)です。これらの作業において、M2チップは全くストレスを感じさせません。アプリの起動、切り替え、処理速度、全てがスムーズです。
  • ファンレス設計の静音性: MacBook Airはファンレス設計のため、高負荷な作業をしても無音です。静かな環境で集中して作業したい時には、この静音性が非常に役立ちます。図書館やカフェでも周りを気にせず使えます。

3. 美しく、作業しやすいディスプレイ

  • Liquid Retinaディスプレイ: 13.6インチのLiquid Retinaディスプレイは、輝度500ニトと明るく、色の再現性も豊かです。写真編集や動画視聴においても、その美しさを実感できます。True Toneテクノロジーにより、環境光に合わせて色温度が自動調整されるため、目にも優しい印象です。
  • ノッチについて: 発売当初は賛否両論あったノッチ(切り欠き)ですが、個人的には1ヶ月も使えば全く気にならなくなりました。メニューバーの表示領域に収まっているため、実際の作業領域が狭くなる感覚はほとんどありません。

4. 驚異的なバッテリー持続時間

  • 公称値通りのスタミナ: Appleは最大18時間のビデオ再生、最大15時間のワイヤレスインターネット閲覧を謳っていますが、これは誇張ではありません。私の使い方(輝度中程度、Wi-Fi常時接続、複数アプリ使用)でも、朝から使い始めて夕方まで充電なしで乗り切れることがほとんどです。1泊程度の旅行なら、充電器を持っていかなくても不安を感じません。1年経過しても、バッテリーの劣化は体感できるほどではありません。

5. 快適な入力環境と操作性

  • Magic Keyboard: 打鍵感の良いMagic Keyboardは、長文入力でも疲れにくいです。キーの沈み込みもちょうど良く、タイプミスも少ない印象。バックライトも搭載されているため、暗い場所での作業も快適です。
  • 感圧タッチトラックパッド: 広大で精度の高いトラックパッドは、MacBookシリーズの大きな魅力。ジェスチャー操作との組み合わせで、マウスがなくてもほとんどの作業を効率的にこなせます。

6. Appleエコシステムとの連携

iPhoneやiPad、Apple Watchなど、他のAppleデバイスとの連携はやはり強力です。AirDropでのファイル共有、ユニバーサルクリップボードでのコピー&ペースト、SidecarでのiPadサブディスプレイ化など、シームレスな連携は作業効率を確実に向上させます。

1年間使って見えてきた注意点とデメリット

1. 高負荷作業には限界も

  • メモリとSSDの選択: ベースモデル(メモリ8GB、SSD 256GB)は、日常的な用途なら十分ですが、複数の重いアプリを同時に動かしたり、4K動画編集やRAW現像などの本格的なクリエイティブ作業を行ったりすると、動作がもたつく場面があります。特にメモリ8GBは、将来的なソフトウェアの要求スペック向上を考えると、少し心許ないかもしれません。予算が許せば、メモリ16GBへのアップグレードを強く推奨します。また、256GB SSDモデルは、512GB以上のモデルと比較してSSDの速度が遅いという点も指摘されています(体感できるかは用途によります)。
  • ファンレスの限界: ファンがないため、長時間の高負荷作業では本体が熱を持ち、パフォーマンスが抑制される(サーマルスロットリング)可能性があります。レンダリングなど、CPU/GPUパワーを継続的に必要とする作業には、ファン付きのMacBook Proの方が適しています。

2. ポートの少なさ

搭載されているポートは、MagSafe 3とThunderbolt / USB 4ポートが2つのみ。外部ディスプレイ、USBメモリ、SDカードリーダーなどを同時に接続したい場合は、USBハブやドッキングステーションが必須となります。これはM1モデルから変わらない点ですが、人によっては不便に感じるでしょう。

3. ミッドナイトカラーの指紋問題

これはミッドナイトカラー特有の問題ですが、指紋や皮脂が非常に目立ちやすいです。こまめに拭けば綺麗になりますが、気になる方は他のカラー(特にシルバーやスターライト)を選んだ方が精神衛生上良いかもしれません。デザインは最高なのですが、この点だけは少し残念です。

4. 価格設定

M1 MacBook Airと比較すると、M2モデルは価格が上昇しました。もちろんデザイン刷新や性能向上を考えれば妥当とも言えますが、コストパフォーマンスを最優先するなら、依然としてM1モデル(特に整備済み製品)も有力な選択肢です。また、Windows PCには同価格帯でより高性能なCPUや多くのポートを備えたモデルも存在します。OSやエコシステムにこだわりがなければ、比較検討の価値はあります。

5. ノッチが邪魔になるケース(稀)

ほとんどのアプリでは問題ありませんが、メニューバーの項目が多い特殊なソフトウェアを使用する場合、稀にノッチ部分と項目が重なってしまう可能性がゼロではありません。(私は今のところ経験していません)

M2 MacBook Airは、どんな人におすすめか?

1年間使用した経験から、M2 MacBook Airは以下のような方に特におすすめできます。

  • 学生: レポート作成、調べ物、オンライン授業、軽いプログラミングなど、学業に必要なタスクを軽々とこなせます。薄型軽量で持ち運びやすく、バッテリー持ちも良いので、キャンパスライフに最適です。
  • ライター、ブロガー、事務職: 長文入力の快適さ、複数タブでのブラウジング、Officeソフトの動作は申し分ありません。静音性も高く、集中して作業に取り組めます。
  • 一般的なPCユーザー: Web閲覧、メール、SNS、動画視聴、簡単な写真管理などがメインの方にとっては、十分すぎる性能と快適さを提供してくれます。美しいデザインとディスプレイは、日々のPC体験を豊かにしてくれるでしょう。
  • 外出先での作業が多いビジネスパーソン: 圧倒的な携帯性とバッテリー持ちは、場所を選ばずに作業したい人にとって大きな武器になります。
  • 軽めのクリエイター: ブログ用の写真編集、SNS用の簡単な動画編集(Full HD程度)なら、ストレスなくこなせます。

M2 MacBook Airを避けた方が良い人

一方で、以下のような方は、M2 MacBook Air以外の選択肢を検討することをおすすめします。

  • プロの動画編集者、グラフィックデザイナー、3Dモデラー: 4K以上の高解像度動画編集、複雑なエフェクト処理、RAW現像の大量処理、3Dレンダリングなど、常に高いマシンパワーを要求される作業がメインの方は、MacBook Pro(M2 Pro/Max、M3、M4)の方が快適です。
  • PCゲーマー: MacはWindowsと比較して対応ゲームが少なく、M2チップのグラフィック性能も本格的なゲームには向きません。ゲーミング用途なら、高性能なWindowsゲーミングPCを選びましょう。
  • 多くの周辺機器を直接接続したい人: ポート数が少ないため、USBハブを使いたくない、あるいは常に複数のデバイスを接続する必要がある方は、ポート数の多いMacBook ProやWindowsノートPCが適しています。
  • コストパフォーマンスを最重視する人: M1 MacBook Air(特に整備済み製品)は、性能的にはまだ十分通用し、より安価に入手できます。価格を最優先するなら有力な選択肢です。

M1 / M4モデルとの比較

  • M1 MacBook Air: デザインは旧型になりますが、基本的な性能は今でも十分高く、価格も魅力的です。Webブラウジングやドキュメント作成がメインなら、コスパ最強と言えるでしょう。
  • M4 MacBook Air: M2からの順当な性能向上が期待されます。特にグラフィック性能やAI関連機能の強化が見込まれます。最新技術にこだわりたい、少しでも性能マージンが欲しい場合は、M4モデルか、比較検討する価値があります。ただし、M2で十分なユーザーにとっては、価格差ほどのメリットを感じられない可能性もあります。

まとめ:2年経っても色褪せない魅力、ただし用途の見極めは重要

M2 MacBook Airは、発売から2年以上が経過した現在でも、その完成度の高いデザイン、日常使いには十分すぎるパフォーマンス、驚異的なバッテリー持ち、そして優れた携帯性により、多くの人にとって非常に魅力的なノートPCであり続けています。

特に、学生、ライター、事務職、一般的な用途でPCを使いたい方、外出先での作業が多い方には、自信を持っておすすめできます。

ただし、メモリ8GB/SSD 256GBのベースモデルでは将来的な不安が残る可能性があること、本格的なクリエイティブ作業やゲームには向かないこと、ポート数が少ないこと、ミッドナイトカラーは指紋が目立つことなど、注意点も存在します。

M1モデルや最新のM4モデル、あるいはWindows PCも含め、自身の用途や予算と照らし合わせ、最適な選択をすることが重要です。

このレビューが、あなたのMacBook Air選びの参考になれば幸いです。

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